XP祭り2016 -俺たちの!!- に参加してきた
はじめに
9/24(Sat) に XP祭り 2016 -俺たちの!!- に参加してきた。 毎年参加したいと思いつつタイミング悪く行けてなかったので、今回初参加。
XPが日本のソフトウェア開発の未来を実現する
牛尾剛さん による基調講演。
- 日本のソフトウェア開発は欧米に比べて 5-10 年遅れている。日本の Agile 導入難度 ダントツ1位
- Agile は西洋文化の上で作られた。日本でも文化をインストールすれば良い!
- 文化チェンジ
- 生産性マインド Be Lazy. エッセンシャル思考。より少ない時間で成果を最大化
- 主体性マインド 大人 = 自分が幸せになることに責任を持つ。相手に求めない。すべては自分次第。
- 雇用形態マインド 流動的な雇用形態のメリット: プロフェッショナルな人材が育つ、従業員満足度が高い
- 文化を変え一歩を踏み出し、日本のソフトウェア開発の進化に貢献しよう!
この講演を聞けただけでも来た価値があった、と思える熱い発表だった。 日本のソフトウェア開発をもっと良くしたい、勝ちたい!という思いがひしひしと伝わってきた。
Be Lazy, エッセンシャル思考は全くその通りで、日本ではどうしても必要以上にやりすぎてしまう傾向があると思う。 大企業やお堅い企業(うち)だとさらにそれが強まる印象。 自分のチームは海外と絡むことが多いので比較的ギャップに理解があり、反面まわりのチームとの考え方のギャップを感じる。
主体性マインドのところで「請負契約なのでアジャイルができません」の例が出てて、 期待してしまったけど、これについては特に解決の説明がなかったと思う。 それは牛尾さんが考えるべきことではないし、自分で考えるのが主体性マインド、なのかな。
プロダクトオーナーの道具箱 ~30以上ものプラクティスを使いこなそう~
関満徳さん によるワークショップ。
実は説明をあまり読んでなくて、プラクティスを次々と紹介していただくのかな?と受け身な気持ちで参加してしまったので反省。 PO のアクティビティ・役割を自分の言葉で説明できるようになる(そのために自分の現在地を知る)というワークショップだった。 自分の理解不足をしっかり理解できたことと、現在地を知るためのワークの進め方を知ることができたのがよかった。 精進します。。
エンタープライズへのアジャイル開発の導入事例
吉原庄三郎さん による講演。
- 難しい環境にアジャイルを新規導入する場合、教科書通りにたくさんのプラクティスを導入すると失敗する。
- 本質に立ち返り、最小限のコアプラクティスから始めることで、 メンバーの賛同・理解を得ながらモチベーション高くアジャイルを導入できる。
- 3つのコアプラクティス
- 優先度に従って開発する
- ユーザーレビューをする
- ふりかえり/デイリーミーティングをする これ以外はウォーターフォールの手法でも構わない
自分は「最初から亜流は良くない」「正しくすべてのプラクティスを実施するのがよい」と思っていたので、 目からウロコだった。 実際、色々やればやるほど現場はショックが大きいし、温度差が出てくるしで、なかなかうまくいかない。
「うまくまわってくるとメンバーから『もっとプラクティスを増やしたい』と要望が出てくる、これが理想的な状態」 というのは本当にすばらしい状態だと思う。
今立ち上げているプロジェクトで実践してみよう、と思った。
メーカー企業がガチスクラムに挑戦した結果
清水弘毅さん による講演。
医療系のシステム開発でウォーターフォール→アジャイル開発を導入したお話。
個別の取り組みがどう、というよりも清水さんの情熱・行動力がとにかく印象的だった。
同じくメーカー企業で、アジャイル導入に苦労している身としては、 自分ももっと頑張れる、頑張ろう、と勇気をもらえる発表だった。 あと、読みかけの Fearless Change ちゃんと読もう。。
SWチームとHWチームがスクラムを組んだら
川口順央さん、飯田一輝さん による講演。
SW と HW 一緒にスクラムで開発してみた、というお話。
HW も開発プロセスを踏んで計画的に進めるのは良いと思う。 SW に比べて HW は今でも経験と根性でやりきっているケースが多い印象がある(弊社だけかもしれない)。
SW / HW 一緒にやる、互いのやっていることを理解する、というのはとても良い。 「SWはHWのおまけだと思われている、ガントチャートにHWのことしか書いてなかったり・・・」 は会場の多くの人がうなずいていた・・・ 逆に SW も HW のことを理解する必要がある。
参加できなかったセッションから
Twitter でスライドが流れてきたので、順番に見てる。 中でも横道さんのスライドが非常に刺さったのでご紹介。
おわりに
多くの気づき・情熱・宿題が得られ、最高のイベントだった。ぜひ来年も参加しようと思う。
スタッフのみなさん、発表者のみなさん、参加者のみなさん、スポンサーのみなさん、ありがとうございました。