デザインの基本原則がわかる - ノンデザイナーズ・デザインブック を読んだ
はじめに
デザイナーでない人のための、デザインの定番基本書。
デザインの「4つの基本原則」。これを知るだけで、あなたのデザインはずっとぐっと、良くなります。
仕事でも仕事以外でも、スライドや資料を作る機会は多々あるので一度勉強したいと思ってた。
実際読んでみて、これはすごい良書、必読書だった。大げさでなく、見える世界が変わった気がしている。
- 作者: Robin Williams,小原司,米谷テツヤ,吉川典秀
- 出版社/メーカー: マイナビ出版
- 発売日: 2016/06/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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知らないものは(見えていても)認識できない
世の中のほとんどのもの(チラシ・メニュー・パッケージ etc.)は、デザイナーが「意識的に」デザインしたものであって、「適当に」デザインされたものはほとんどない。
今まで、デザインというものはもっと感性・センスに依るものだと思っていた。 本書を読んで、デザインの大部分は理論・原則に裏付けられているとわかった。
意識して見回すと、身の回りのあらゆるもののデザインは基本原則に則っている。 原則に外れたことをすると、違和感のある、素人くさいものになってしまう。
原則をほんのちょっと意識しながらデザインするだけで、劇的に見え方が変わってくる(気がする)。 過去に自分の作った資料を見返してみても、ものすごく気持ち悪くて直したくなってくる。
臆病にならず、思い切って
デザインは臆病にならずに、思い切ってやること、と本書では繰り返し述べられている。
意図がはっきりと伝わるよう、分かりやすく違いを出すことが重要。
中途半端なデザインは、「なんとなく(適当に)そうしたのか?」「間違えてそうなったのか?」と誤解され、
見ていて気持ち悪いものとなってしまう。
(コントラスト ではなく 衝突 と呼ばれる)
例
- ほんの少し違うフォントサイズ (12pt と 14pt 等)
- 似ているけど違うフォント
- 似ているけど違う色
4つの基本原則
「近接」「整列」「反復」「コントラスト」
このうち「近接」と「反復」は、文書の構造化が習慣づいているエンジニアであれば、意識せずとも実践していると思う。
「近接」は関連のあるものを近くに集めること。 「反復」は同じ書式を繰り返し使うことで、離れていても関連を見出せるようにすること(見出し、注釈等)。
一方、「整列」と「コントラスト」の章は学びが多かった。
整列
すべての構成要素について、左揃え・中央揃え・右揃えの 基準線 を意識すること。
基準線がそろっていない書類はちらかって見える。 基準線がそろっていれば一体感が出る。 多くの要素が整列されていれば、より力強い基準線、力強いデザインとなる。
中央揃えは基準線が弱くなりやすく、初心者には難しいので、慣れるまで禁止するとよい。
コントラスト
様々な方法で はっきりと コントラストをつけて、読者の目を引く。
- フォントのサイズ
- フォント
- 線の太さ
- 色
- 画像の大きさ
カラーホイールの、「補色」「トライアド」「類似色」「シェード」「チント」を使い分ける。
フォントについて
6つのカテゴリーに分類
複数のフォントを使うときは、必ず 異なるカテゴリから選ぶ こと。
まとめ
さすが「18年ずっと売れ続けているロングセラー」だけあって、納得の良書だった。
この本で得た知識は一生役に立つと思うし、たったの1冊で基本がしっかり身につく、非常に(時間の)コスパのいい本だと思う。
色やタイポグラフィ等、もう少し踏み込んで勉強してみようかなという気持ちになった。